エクステリアは後回しにされがち!?
インテリアは高価な壺など建物内の装飾品であるのに対し、エクステリアは門柱やガレージ、塀など建物ではなく敷地内の構造物を指します。 植木もエクステリアに含まれますしガーデンを色鮮やかに飾ってくれる多くの物がエクステリアなので、ここを充実させることは 楽しい生活を送ることに直結し、そのため懸命にデザインを練る人も多いようです。 同じアイテムでも並び方が異なれば違った印象を与えますし、建物を含めて全体のバランスを見て配置を決めなければ いまいちな出来上がりになってしまうので、来客者や通行人が見蕩れるようなガーデンを目指すのならかなりの時間を費やして 計画を練る必要があるのです。素人の考えだけでは限界もあるので業者にも相談しながら、何ヶ月も打ち合わせをして ようやく工事に取り掛かるのです。 昔はインテリアほど拘ってチョイスしたり設計されなかったエクステリアですが、近年ではその境目もあいまいになってきたこともあり 熱心に考えて決める家主も目立つようになってきました。 どうあいまいなのか、それは屋内と屋外がはっきり分かれていない部分を持つ住宅が増えてきたことがその理由になります。 窓の外は屋外、玄関の内側は屋内とはっきりしている住宅だけではなく、最近ではサンルームやアウトドアリビングのように 中間的領域のスペースが増加しており、また窓の外にあるテラスに設置する机やチェアなども屋内と同じように インテリアと捉えるケースもあるからです。 そうした領域の物はインテリアであるけどエクステリアでもある、あるいはエクステリアでありインテリアでもある、そう表現してもよいでしょう。 テラスの備品を選ぶ場合に「ここはエクステリアだから家の中とは違った基準で探さないといけないな」と考えるよりも、 「リビングと同じようにイスとテーブルを決めればいいかな、風雨に強い物でなければいけないけど。 花を挿す花瓶も欲しいね、まるでお部屋の中にいるかのように選んじゃおう」としたほうが良いことも多いのです。 ですからインテリアとエクステリアをはっきりと区別しすぎなくてもよいのです。
また住宅のエクステリアと公共のそれとは同じでもありません。
住宅のエクステリアは言うまでもなくその建物内部を除外した敷地内のほぼ全域を指し示し、庭や駐車スペースまでもが含まれます。
テラスのテーブルやイスはエクステリアと考えることはできますが、リビングやキッチン、書斎のテーブルはエクステリアにはなりません。
設置される場所によって同じ用途のアイテムでも扱いがかわるのです。
その境界線は建物の中にあるか外にあるかですが、公共施設にはその境目を持たぬものもあるので、
インテリアは一切存在せず全てがエクステリアという施設もあることを知っておくと面白そうです。
例えば皆さんが子供の頃から遊んできた公園なんかも、大きな施設でなければ建物がない場合が多いと思われます。
そんな公園は敷地内のものは全部エクステリアになり、ベンチもテーブルもシーソーもブランコも、
砂場も鉄棒もジャングルジムもエクステリアとなります。
しかも住宅のエクステリアとは違った系統の建造物で、住宅向けだとそこで暮らす人のためのものであるのに対し、
公共のエクステリアはいろんな人、そこにやってくる多くの人のために設置されています。
家主の趣味を反映して独創的な外観になりがちな住宅のエクステリアよりも、万人向けで特徴の少ない、
どこの施設でも似たり寄ったりになりやすいようです。
これは悪いことではなく役目を考えると誰にでも使用してもらえるよう考え抜かれた結果そうなったのです。
あまり奇抜で斬新なデザインにしても近所の市民に敬遠されてしまうので、公共のエクステリアと住宅のエクステリアでは
求められるものが違うことも覚えておきましょう。